大型自動二輪免許、一発試験への道~はじめての挫折~

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事前審査「引き起こし」

いよいよ事前審査、引き起こしと8の字取り回しだ。

用意されていた車体は「HONDA CB750」

https://www.honda.co.jp/pressroom/products/motor/cb_o451/cb750_1992-02-20/

大きい!大迫力だ。一応コツも調べてある。

「水平よりななめ上に押すイメージで」

前に並んでいる人たちは気軽にスイスイ持ち上げてクリアしてゆく。

いよいよ自分の番だ。

「おりゃー」

心の中で気合を入れ、なんとかクリア。

続く8の字取り回しもクリアし、まずはひと段落。

この事前審査は、初めて試験を受ける人だけらしい。

次回はやらなくていいのはとてもありがたい。

これを毎回やっていたら体力が持たない。

 

既に試験は始まっており、何人かのメンバーはもう不合格で帰り支度をはじめている。

やはり難しいのか。

中にはミスなく走っているようにも見受けられる人もいるが、なぜか

不合格になっている。

やはり、難易度が高いのだ。自分は合格できるのだろうか。

いや、今日までほぼ毎日バイクに乗っているんだ。

普通自動二輪免許の卒業試験のときの

「左右確認は大げさなくらい、毎回行う」というのも覚えている。

大丈夫。できる。

そう自分に言い聞かせ、順番を待つ。

初めてのリッターバイク

「次、ばったさん」

いよいよ自分おの番だ!

緊張感がマックスになる。

恐る恐る試験車に向かう。

「はい、最初は事前走行でコースを一周して、ここに戻ってきてください」

「はい!」

精一杯元気に笑顔で返答し、好印象を振りまく。

こういうので点数稼ぎできないかな。

 

試験車を見ると、さっきのCB750じゃない。

これは…SUZUKI ハンディットだ!

確か排気量1250リッター?じゃなかったか?

いきなりのリッターバイク!?

一般的な教習所ではCB750で行うと聞いが…

まさかいきなり超大型に乗ることになるとは!

心臓の鼓動がさらに早まる。

「たしか、最初にスタンドをはらってから乗るんだよな…」

「重っ!」

やっぱり重い。でもいけるか。

ミラーを調整して、後方確認。忘れないぞ!

いざ!発進!

クラッチを完全に切り、アクセルをおそるおそる空けてみる。

「ヴィーーーーーーーーン!!」

こわ!微調整むず!

すごい音でうなるエンジン。

そーっと半クラッチをつくり、発進する。

動いた!動いたよ!今僕、大型バイクに乗っているんだよ!

のろのろと2速でコースを一周してみる。

うん、大丈夫。重かろうが大きかろうが、バイクであることに変わりはない。

ビビるな自分。大丈夫だ。

「はい、では試験開始です。ご自分のタイミングでどうぞ」

いざ!第一回目のチャレンジ!

ゆっくりとコースに入る。

まずは外周。

時速20km台が精いっぱいだ。これ以上アクセルをあけたら大暴走しそうで、

のろのろと外周をはしる。途中に用意されている障害物をウィンカー、目視でクリアする。

さぁ、課題試験「一本橋」「スラローム」ゾーンへと入る。

壁は高かった

一本橋へと車体を進める。

大型自動二輪は10秒以上かけてクリア。それ以下だと減点。落ちたら即検定中止。

行くぞ!

「ヴィーーーーーーーーン」

速い速い!一気に一本端に乗り込む。本当はもう少しゆっくり侵入したがかったが、時すでに遅し。一本橋の中間地点あたりまで来てしまった。

もうしょうがない。落ちて検定中止になるくらいなら、駆け抜けよう。

結果、落ちはしなかったが6秒台という、散々な結果で一本橋を降りる。

大幅減点確定。しかし落ち込んでいる暇はない。

たしか事前説明で「一本橋をおりたら一旦停止して」と言われたな。しっかり停止。

次はスラローム。クリアタイムは7秒未満。以上は減点。

普通自動二輪免許取得のときは、さほど苦労しなかかったため、

アクセルワークの微調整などあまり考えずにクリアしていた。

しかし、ここにきてそれが仇となった。

スラロームに侵入したはいいが、車体をかたむけることが出来ない!

あれ?前はどうやってたんだっけ?

パニックになり、思わず前ブレーキをガツン!とかけクラッチを切ってしまった。

倒れこむ車体に、思わず右足を地面につく。

「はい、本日はここまでです」

むなしく響く試験中止の勧告。スラロームの途中停止は一発中止。

 

ゆっくりと発進地点にもどり、試験管から説明を受けているが、

呆然としてしまい、半分くらいしか頭に入ってこない。

 

とぼとぼと帰ろうとするも、次回予約を済ませないといけないことを思い出し、

再び本館3階へ。

予約機を見ると…

「また1か月後かよ!」

 

つづく!

大型自動二輪免許一発試験への挑戦 その4